ガンダムと言う兵器を読み解くキーワードは、プロトタイプとワンオフモデルである。
ファーストガンダム(以下ガンダムと呼称)はプロトタイプと呼ばれるが、本来プロトタイプとは
量産を前提とした試作機である。
ガンダムは試作機としての体をなしていない。本来、試作機は量産モデルよりも性能は劣る。
設計、生産するための工程等を盛り込みながら、試作機は作られるのである。
そこで改良が施され、それを繰り返し、量産モデルが確定し、量産される。
モビルスーツは兵器とは言え、工業製品である故に、企画・設計・施行、量産までの過程は同じである。
ガンダムは、プロトタイプではないとの理由が上記にある。
いくら性能がよくても加工しにくい装甲素材。量産には不向きな要素である。
当時のジオンのMSを見てもガンダムのような装甲を施してるものは、戦争末期まで登場しない。
最新素材は、より多く使われるようになって初めて量産技術も進化するのである。現代のチタンやモリブリテン鋼のように。
技術的には進んでいたジオンでさえも実用化していなかったビーム兵器を実装してるのも上記の理由で不自然である。
ビーム兵器は、MSの核融合炉からエネルギーが供給される。使用には高出力の核融合炉が必要になるが、高出力エンジンは、
量産効果は低い。
また、合体システムと言うのも量産という視点から見ると合理的ではないし、実戦においても運用、整備が複雑になる。
さらに、量産タイプであるジムには、装甲もコアファイターもビームライフルも実装されていない。
ガンダムがジムのプロトタイプ(試作機)とするなら、ありえない話である。
量産モデルには必ず生産工程を考慮に入れる必要がある。加工しにくい素材などは論外である。
また、試作機ならばデータ取りの為に、撃破されることは極力避けなければならないのに、いつ沈んでもおかしくない
1艦艇だけでの独立部隊に配備されていたのも不自然である。
しかし、ワンオフモデルとしてならガンダムの存在は理解しやすい。
ワンオフと言うのは、特別に作られる製品のことである。量産することを考慮にいれないから、生産工程も考えなくても良い。
ガンダムは、当時技術的に遅れていた連邦が、人・もの・金を突っ込んで、技術を蓄積する為に開発したワンオフモデルである。
生産性を度外視しての開発で、多くの技術やノウハウを得ようとしたのであろう。
故に、開発の目的レベルを高く設定する必要があり、ガンダムのような機体が開発されたのであると思われる。
ガンダムワンオフ論全く其の通りだと思われます。
RX78-1プロトタイプガンダムの存在もありますし。
量産型のプロトタイプにプロトタイプ?
V作戦はガンキャノン・ガンタンクなどを連携させたMS戦術運用の考察という意味合いもあったので
その意味ではプロトタイプと言えるかもしれません。
そして戦術のデーター取りの為の強度な装甲とコアブロックシステムだったのでしょう。
そしてルウム・一週間戦争でギタギタにされた宇宙艦隊の再編と高性能MSの開発に成功したレビル将軍の手腕はまさに恐るべきものと言わざるを得ないですねえ。
後半も楽しみです。